Q1 債務整理・借金整理の違いは?
債務整理と借金整理は、おおむね同じ意味で使われています。
私たち法律専門職は、専門用語として債務整理という言葉の方を使いますが、
世間一般的には借金整理という言葉の方がイメージしやすいと思います。
(本ウェブサイトでは債務整理という言葉を使わせて頂きます。)
借金にもいろいろありますが、
・親兄弟から借りている場合。
・住宅ローンを利用している場合。
・消費者金融(アコム、プロミス、武富士などのいわゆるサラ金)からキャッシングしている場合。
・クレジット・信販会社(セゾン、オリコ、ニコスなど)からキャッシングしている場合などなど。
他には、
・事業をしていて、銀行から融資を受けている場合。
これも借金です。
これらの借金のうち、おもに消費者金融、クレジット・信販会社、事業ローンなどの
年利20%を超えるような高金利での借金を整理することを、債務整理と言います。
Q2 当初は高金利で契約しているので、債務整理・借金整理をするのは気が引けるのですが?
「整理」というとネガティブなイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、
法律に基づき、正当に手続きをしますので、
この場合の整理とは、必ずしもネガティブなものではありません。
特に、年利20%を超えるような違法な高金利で契約している場合に
違法金利を是正して、払い過ぎた利息を返してもらう行為は(→過払い金返還請求)、
法律に基づいて正当に行うものなのです。
借金を返しても返しても、なかなか減らない場合は、違法な高金利な場合が多く、
正当な手続きによって、払い過ぎた利息が返ってくることがあります。(→過払い金の返還)
このような違法な高金利で契約している場合は、債務整理をするメリットが大きいでしょう。
私たちに馴染みがあり、親近感すらある、デパート、ショッピングセンター、自動車系などのカードも、
キャッシングについては(平成19年前後の契約までは)違法な高金利の場合が多く、
債務が大幅に減額になったり、払いすぎの利息が残債務を上回り、その払いすぎの利息(過払い金)
が正当な手続きを経て、返って来る場合がありますので、
返済で苦しい方は、ご自身の契約をチェックすることをお勧めします。
Q3 債務整理・借金整理の具体的な方法について教えてください。
債務の整理の方法は、
具体的には、
グレーゾーンの違法な高金利(多くの場合年利29%〜20%)を
利息制限法の上限金利(20%〜15%)に引き直し計算(再計算)して、
債権者に対して債務の減額を求める方法(→任意整理)
1回当たりの支払額を減額したり、
分割払い・リボ払いの回数、期間を伸ばし、負担を軽くする方法(→任意整理)
将来の利息を減免してもらう方法(→任意整理)
払いすぎの利息を返還する方法(→過払い金返還請求)
他に特定調停、自己破産、個人民事再生などの方法があります。
これらを手続きを総称して、債務整理と言います。
任意整理と債務整理の言葉の違いは紛らわしいのですが、
債務整理の手段の一つが任意整理となります。